個人事業主の節税経費 具体例一覧30選

「これって経費になるの?」って毎年確定申告のたびに悩んでませんか?ぼくもフリーランスになって最初の確定申告は、何を経費にしていいかわからなくてかなり困りました。この記事では、個人事業主が実際に使える節税経費の具体例を30項目、カテゴリ別に一覧でまとめています。読み終わったあとには「自分が見落としていた経費」がきっと見つかると思います。

本記事の要約
・個人事業主が使える経費は「事業に関係している支出」であることが大前提
・仕事場所・通信・移動・交際など、カテゴリ別に経費になるものを30項目一覧で紹介
・「按分(あんぶん)」という考え方を使えば、プライベートと兼用の支出も一部経費にできる
・領収書・レシートの保管と、帳簿への記録が節税の土台になる
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SIerからフリーランスPMへ転身。リモートワーク・転職・副業のリアルな話を体験ベースで発信しています。

そもそも「経費」って何?個人事業主が知っておくべき基本

節税の話をする前に、まず「経費とは何か」を整理しておきます。ここを理解しておくと、あとの一覧がぐっとわかりやすくなると思います。

経費(正式には「必要経費」)とは、事業の売上を得るために使った支出のことです。わかりやすく言うと、「仕事のために使ったお金」です。

個人事業主の税金は、ざっくり言うと「売上 − 経費 = 所得」に対してかかります。なので、経費が多いほど課税対象の所得が減り、税金も下がるというしくみです。これが節税の基本的な考え方です。

ただし、なんでもかんでも経費にできるわけじゃないです。税務署が認めるかどうかの基準は、「事業との関連性があるか」という点につきます。「趣味で買ったもの」「完全にプライベートな支出」は経費にはなりません。

ポイント
経費かどうかの判断基準は「その支出は仕事のためのものか?」この1点に尽きます。迷ったときはこの問いに返ってみてください。

個人事業主の節税経費 具体例30選【カテゴリ別一覧】

実際にやってみた話をします。ぼくはフリーランスPMとして在宅で仕事をしているので、「在宅ワーク系の経費」が特に多いです。カテゴリ別にまとめたので、自分に当てはまるものを確認してみてください。

① 仕事場所に関する経費(地代家賃・水道光熱費)

在宅で仕事をしている人が意外と見落としがちなのが、家賃や光熱費です。プライベートと仕事で兼用している場合は「按分(あんぶん)」という方法で一部を経費にできます。按分とは、使用割合に応じて経費と生活費に分けることです。

  • 家賃(自宅兼事務所の場合):仕事に使っている部屋の面積比率で按分。たとえば1LDKで仕事部屋が全体の20%なら、家賃の20%が経費になる
  • 電気代:仕事時間と生活時間の比率で按分するのが一般的
  • 水道代:事業で水をよく使う場合(飲食・美容系など)は按分できる
  • コワーキングスペースの利用料:仕事のために使っているなら全額経費にできる

注意
自宅家賃の按分は「合理的な根拠」が必要です。面積比や時間比をメモしておくと、税務調査のときに説明しやすくなります。

② 通信費

フリーランスにとって通信費は毎月かかる固定支出です。これ、意外と大事で、ちゃんと経費にしている人とそうじゃない人で年間の差がけっこう出ます。

  • インターネット回線費用:自宅兼事務所の場合は按分。仕事専用回線なら全額経費
  • スマートフォンの通信費:仕事でも使っているなら、使用割合に応じて按分。ぼくは6割を経費にしています
  • クラウドサービスの月額料金(Slack・Zoom・Dropboxなど):仕事で使っているなら全額経費
  • ドメイン取得・サーバー代:事業用サイトのものは全額経費

③ 消耗品費・備品費

仕事に使う道具や消耗品は経費になります。10万円未満のものは「消耗品費」として、購入した年にまとめて経費計上できます(10万円以上は「減価償却」という別の処理が必要になります)。

  • パソコン・タブレット(10万円未満のもの、または少額減価償却資産の特例を使う場合)
  • マウス・キーボード・外付けモニターなどの周辺機器
  • ウェブカメラ・マイク・ヘッドセット(リモート会議用)
  • プリンター用インクや用紙
  • 文房具(ボールペン・ノートなど、仕事で使うもの)
  • 名刺・封筒・切手

少額減価償却資産の特例とは、青色申告をしている個人事業主が30万円未満の資産を購入したとき、通常は数年かけて経費にするところを、購入した年に一括で経費にできる制度です。年間の合計が300万円以内という上限はあります。

④ 交通費・旅費

クライアントへの訪問や、仕事関連の移動にかかった費用は経費になります。ぼくはリモートワーク中心なので少ないですが、打ち合わせや取材が多い方はけっこうな金額になると思います。

  • 電車・バス・新幹線などの交通費(仕事目的の移動)
  • タクシー代(仕事の移動で使った場合)
  • ガソリン代・駐車場代(仕事で車を使う場合、按分も可)
  • 出張時のホテル代・宿泊費
  • 仕事目的の飛行機代

注意
交通費はSuicaの履歴や領収書があると安心です。「どこに・なぜ行ったか」をメモしておくとより確実です。

⑤ 接待交際費

クライアントや取引先との飲食代・接待費用は経費になります。ただし、「誰と・何の目的で」を記録しておくことがとても大事です。領収書の裏に書いておく程度でも全然OKです。

  • クライアントとの打ち合わせを兼ねた飲食代
  • 取引先へのお中元・お歳暮・手土産代
  • ビジネスパートナーとの会食費
  • 仕事仲間との情報交換を目的とした食事代

⑥ 書籍・セミナー・研修費(研修費・図書費)

正直、これはぼくが一番活用している経費カテゴリです。フリーランスって自己投資をサボると一瞬でスキルが陳腐化するので、勉強代は惜しまないようにしています。で、結論から言うと、仕事に関係する勉強代はほぼ全部経費にできます。

  • 仕事に関係する本・専門書・業界誌
  • オンライン学習サービスの月額料金(UdemyやSchooなど)
  • セミナー・勉強会・研修の参加費
  • 資格取得のための受験料・テキスト代
  • オンラインサロンの会費(業務に関係するもの)

⑦ 広告宣伝費・外注費

自分の仕事を宣伝するための費用や、仕事の一部を外部に依頼した費用も経費になります。フリーランスでも普通にある経費です。

  • 自分のポートフォリオサイトやブログの運営費
  • SNS広告・Google広告などのWeb広告費
  • 名刺デザインや印刷費
  • 外注ライターやデザイナーへの依頼費用
  • 業務の一部を他のフリーランスに依頼した費用

⑧ 保険料・税金・手数料

意外と見落とされるのがこのカテゴリです。事業に関連する保険料や税金の一部は経費にできます。

  • 事業用の損害保険料(仕事上の賠償リスクをカバーする保険など)
  • 事業で使う車の自動車保険料(按分可)
  • 事業税(個人事業税):翌年の確定申告で経費にできる
  • クレジットカードの年会費(事業用カードのもの)
  • 銀行振込手数料・PayPay手数料などの決済手数料
  • 税理士・社労士への報酬

注意
国民健康保険料・国民年金保険料は経費にはなりませんが、「社会保険料控除」として所得控除の対象になります。節税効果はあるので、忘れず申告しましょう。

「按分」の考え方:プライベートと兼用のものはどうする?

フリーランスあるあるなんですが、「完全に仕事専用」って支出、実はそんなに多くないです。スマホも家賃も光熱費も、プライベートと混在していることがほとんどです。そういうときに使うのが「按分」という考え方です。

按分とは、仕事とプライベートの使用割合を「合理的な基準」で分けて、仕事分だけを経費にする方法のことです。

按分の計算例

  • 家賃:仕事に使っている部屋の面積 ÷ 自宅全体の面積 で割合を出す(例:20㎡のうち4㎡が仕事部屋 → 20%が経費)
  • スマホ代:1日の通話・通信の中で仕事に使う割合で按分(例:仕事6割、プライベート4割 → 月5,000円なら3,000円が経費)
  • 電気代:1日24時間のうち仕事している時間の割合で按分(例:8時間仕事 → 8÷24 ≒ 33%が経費)

ぼくは毎年同じ按分比率を使っています。大切なのは「毎年説明できる合理的な根拠を持つこと」だと思っています。コロコロ変えると税務署に突っ込まれる可能性があるので、決めたらなるべく固定したほうがいいです。

経費にならないもの:間違えやすい支出5つ

節税の話をするときに「これも経費にできる!」という情報ばかり見ていると、経費にできないものまで計上してしまうリスクがあります。実際にやってみた失敗談をもとに、間違えやすい支出を紹介します。

  • プライベートの飲食費:仕事の打ち合わせがない純粋な外食は経費にならない。「一人飯」は基本NG
  • 趣味の書籍・ゲーム・エンタメ費:「インプットのため」と言っても、仕事との関連性が薄いものは認められにくい
  • スーツ・洋服代:仕事で着るとしても、プライベートでも着られる服は経費として認められにくいことが多い(制服・ユニフォームは別)
  • 国民健康保険・国民年金:経費ではなく「所得控除」の対象なので混同しないように
  • 住宅ローンの返済・家賃(持ち家の場合):ローン返済自体は経費にならない。減価償却として一部計上できるケースはあるが複雑なので税理士に相談するのが無難

注意
「経費かどうか怪しいもの」は、帳簿に載せる前に税理士や税務署の相談窓口に確認するのがおすすめです。後から修正申告が必要になるほうが手間がかかります。

節税を加速させる「青色申告」との組み合わせ

経費の話と切り離せないのが、確定申告の方式の話です。個人事業主の確定申告には「白色申告」と「青色申告」があります。節税を本気でやるなら青色申告一択だと思っています。

青色申告のメリット

  • 青色申告特別控除:最大65万円(電子帳簿保存またはe-Tax利用が条件)または最大55万円を所得から控除できる
  • 赤字の繰越:その年の赤字を翌年以降3年間繰り越せる
  • 少額減価償却資産の特例:30万円未満の備品を購入年に一括経費計上できる
  • 専従者給与:家族に仕事を手伝ってもらっている場合、給与を経費にできる

青色申告をするには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。開業から2ヶ月以内(開業済みなら3月15日まで)に提出が必要なので、まだ出していない方は早めに確認してみてください。

帳簿づけが大変という方は、会計ソフトを使うのがおすすめです。ぼくはfreee会計を使っていますが、マネーフォワード クラウド確定申告も使いやすいと評判です。銀行口座やクレジットカードと連携すると、仕訳がかなり楽になります。

経費管理を楽にする3つの習慣

これ、意外と大事で、経費の「何が対象か」を知っているだけじゃ節税はできないです。ちゃんと記録・管理しておかないと、申告のときに「あれ、あのレシートどこやった?」ってなります。ぼくが実践している3つの習慣を紹介します。

習慣① 事業用口座・カードを分ける

事業用の銀行口座とクレジットカードを、プライベートとは別に用意するのが節税管理の第一歩です。これをやるだけで、経費の仕訳作業が劇的に楽になります。ぼくも独立してしばらくは一緒にしていて、確定申告のたびに地獄を見ていたので、早めに分けることをおすすめします。

習慣② 領収書はその場でスキャン・撮影する

紙の領収書はすぐに紛失します。経験談です。会計ソフトのスマホアプリでその場で撮影しておくのが一番確実です。電子データで保存しておけば、電子帳簿保存法の要件を満たしやすく、65万円控除の条件にもなります。

習慣③ 月1回、帳簿を確認する時間をつくる

年に1回、申告前だけにまとめてやろうとすると本当に大変です。月に1回、30分でも帳簿を見直す時間を確保しておくと、ミスも減るし申告がスムーズになります。ぼくは毎月末日をそのための時間と決めています。

まとめ:まず「見落としている経費」を探すところから始めてみてください

この記事で紹介した内容を振り返ります。

  • 経費の基本は「事業に関連した支出かどうか」。この判断軸があれば大半のケースに対応できる
  • 家賃・光熱費・スマホ代などのプライベートと兼用のものは「按分」で一部を経費にできる
  • 通信費・書籍・セミナー代・消耗品・交通費など、見落としがちな経費が意外と多い
  • 節税を本気でやるなら青色申告(最大65万円控除)との組み合わせが効果的
  • 経費管理は「口座分離 → 領収書保存 → 月1チェック」の3習慣が土台になる

で、結論から言うと、節税で一番もったいないのは「経費になるのに計上し忘れること」です。税金を払いすぎているかもしれない、と感じている方は、まずこの一覧を見ながら「自分が見落としている経費はないか」を確認するところから始めてみてください。不安な点は国税庁の電話相談センターや、税理士への相談も選択肢に入れてみてください。

この記事を書いた人 タケPM

タケPM

新卒でSIerに入社後、Web系企業への転職を経て、現在はフリーランスのプロジェクトマネージャーとして複数の案件を掛け持ちしています。リモートワーク歴は5年以上。転職・フリーランス転向・リモートワークと、自分が経験してきたことをそのまま書いています。きれいに整理された情報より、泥臭いリアルを優先して発信するのがモットーです。

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