「同じ仕事をしているのに、なぜあの人より年収が低いんだろう」——そう思ったことがある人は、けっこう多いんじゃないかと思います。ぼくも35歳でフリーランスになるまで、ずっとその悩みを抱えていました。この記事では、エンジニアが年収を上げるために本当に効いた方法を7つ、具体的な数字と実体験をベースにまとめてみます。
・転職・副業・フリーランス化など、手段は複数あって組み合わせが大事です
・「資格取得」より「案件実績」のほうが年収交渉では圧倒的に効きます
・フリーランス化で年収が1.5〜2倍になるケースはぼくの周りでも普通にあります
・まずできることから動く、が一番重要です
タケPM
SIerからフリーランスPMへ転身。リモートワーク・転職・副業のリアルな話を体験ベースで発信しています。
そもそも「エンジニアの年収が上がらない」のはなぜか
まずここを整理しておかないと、方法論だけ追いかけて空振りしやすいので、少し掘り下げてみます。
ぼくがSIerにいたとき、年収は30代前半で450万円前後でした。毎年の昇給は1〜2万円程度。当時の上司には「お前はPMには向いてない」と言われたこともあって、正直かなりモヤモヤしていた時期です。でも振り返ってみると、年収が上がらない原因はだいたい以下の3つに集約されると思っています。
- 会社の給与テーブルの上限にぶつかっている(仕組みの問題)
- 自分の市場価値を外に測りに行っていない(情報不足の問題)
- 交渉や転職など「動くこと」をしていない(行動不足の問題)
「スキルがないから年収が低い」と思いがちなんですが、実はスキルより「市場に出ていない」ことのほうが問題なケースが多いんです。これ、意外と大事で、最初に認識しておくと方法の選び方が変わってきます。
エンジニア年収を上げる7つの方法
で、結論から言うと、方法は大きく7つに整理できます。順番に解説していきます。
方法①:転職して年収を一気にリセットする
正直、年収を上げる方法として一番即効性が高いのは転職です。ぼくもSIerからWebベンチャーへ転職したときに、年収が450万→530万円になりました。同じスキルセットで約80万円アップです。
在籍年数が長いほど給与テーブルへの依存度が高くなるので、「社歴リセット」の転職は年収改善の最短ルートになりやすいんです。特にSIerからWeb系・スタートアップへの転職は、年収アップしやすいと感じています。
方法②:副業で収入の柱を増やす
転職にはリスクがある、今の職場が好き、という人には副業がおすすめです。ぼくが副業を始めたのはSIer在籍時の33歳のときで、最初はクラウドソーシングで月3〜5万円程度の案件から始めました。
副業は「年収を上げる」というより「収入構造を変える」イメージです。副業で実績を積むと、フリーランス化への足がかりにもなります。副業から始めてフリーランスへ移行するパターンは、周りでも多く見てきました。
エンジニアの副業案件を探す場所としては、クラウドワークスや coconala、あとはエンジニア特化の案件マッチングサービスを使うのが現実的だと思います。
方法③:フリーランスに転向する
実際にやってみた話をします。ぼくは35歳でフリーランスのPMとして独立しました。最初の3ヶ月は案件が安定せず、月収が20万を下回る月もあって正直きつかったです。でも半年を超えたあたりから月60〜70万円の水準になって、年収ベースで見ると会社員時代の約1.5倍になりました。
フリーランス化で年収が上がる理由は構造的にシンプルで、会社が中抜きしていたマージンが自分の手元に来るからです。スキルは変わらないのに報酬が増えるのはそのためです。
フリーランスの案件を探す場合、エンジニア・PM向けのフリーランスエージェントを使うのが近道です。レバテックフリーランスやPE-BANKなど、エンジニア特化のエージェントは単価交渉も代行してくれるので、初めてのフリーランスにはやりやすいと思います。
方法④:希少性の高いスキルを身につける
これ、意外と大事で、「何を覚えるか」よりも「希少性があるかどうか」のほうが年収に直結します。
たとえば同じエンジニアでも、クラウドインフラ・セキュリティ・生成AI活用といった分野は慢性的に人手が足りていて、市場単価が高くなりやすいです。スキルを覚えるなら「需要が高くて供給が少ない領域」を狙うのがセオリーだと思います。
- クラウドインフラ(AWS・GCP・Azureなど)の実務経験
- セキュリティ設計・脆弱性対応の経験
- 生成AIを使った業務自動化・プロダクト開発の経験
- データ分析・機械学習エンジニアリングの経験
方法⑤:資格より「案件実績」で交渉する
よく「資格を取れば年収が上がる」と言われますが、ぼくの経験では正直あまり効かなかったです。資格はあくまで「入り口」で、採用担当や発注側が年収を上げる判断をするのは「実績」ベースがほとんどです。
具体的には、「〇〇のシステムをリードして、コストを何%削減した」「チームを何人マネジメントしてリリースを成功させた」といった数字つきの実績のほうが、交渉の武器になります。転職・フリーランス化いずれの場合も同じです。
方法⑥:現職で年収交渉をする
転職やフリーランス化が難しい場合、現職での年収交渉も立派な選択肢です。ぼくはこれが苦手で、結果的に転職という選択をしたんですが、うまくやっている人を見ていると共通点があります。
- 他社のオファーレター(内定通知)を持参して市場価値を「可視化」する
- 貢献内容を数字で説明する(感情論でなくロジックで話す)
- 昇給のタイミング(評価期前)に合わせて動く
「他社からオファーをもらった」という事実は、交渉で最も効くカードのひとつです。転職活動自体はしなくても、オファーをもらった実績があるだけで話が変わることがあります。
方法⑦:単価の高い領域・業界に移る
スキルが同じでも、どの業界・領域で働くかで年収が大きく変わります。これ、意外と見落とされがちなポイントです。
たとえば金融系・医療系・ゲーム開発・外資系ITは、Web系の受託開発と比べて単価が高い傾向があります。「同じ開発をしているのに年収差がある」という場合は、スキルではなく業界の違いが原因であることも多いです。
ぼくがフリーランスになってから月50万超の案件を初めて受注したとき、妻と2人でコンビニのスパークリングワインで乾杯しました。あの夜のことは今でも覚えています。あのとき受けた案件は、金融系のPM案件でした。業界を変えただけで、単価感がひとつ上のレイヤーになった感覚がありました。ちょっとテンション上がりました。
年収を上げるために「やってはいけない」こと
方法を知るのと同じくらい、失敗パターンを知っておくことは大事です。ぼく自身や周りで見てきた「やりがちだけど効かなかったこと」をまとめておきます。
- 「もう少し様子を見よう」と動くのを先送りにし続ける(一番多いパターン)
- 資格取得だけに時間を使って、実務経験が積み上がらない
- 副業・転職エージェントに登録だけして、何もしない
- フリーランスのリスクだけを考えて検討を止める
年収改善に最も効かないのは「情報収集だけして動かないこと」だと思います。どの方法も、動いてみないと現実が見えてこないので、まず小さく試すことが大事だと感じています。
自分に合う方法をどう選ぶか
7つの方法を紹介しましたが、「どれをやればいいか」は人によって違います。以下の簡単な基準で考えると選びやすいと思います。
今すぐ年収を上げたい場合
→ 転職エージェントへの登録+現職での交渉の両立が即効性高め。
リスクを抑えながら年収を上げたい場合
→ 副業スタートで実績を積んでからフリーランス化するルートがぼく的にはおすすめです。
長期的に高い年収を維持したい場合
→ 希少スキルの習得と、高単価領域への移行を組み合わせると強いです。短期と長期の打ち手を並行して持つのが、年収を安定して上げていく上で現実的だと感じています。
まとめ:まず1つだけ動いてみる
ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に要点をまとめておきます。
- 年収が上がらない原因は「スキル不足」より「市場に出ていないこと」が多い
- 転職は即効性が高く、同スキルで年収が数十〜百万円変わることがある
- 副業→フリーランス化のルートはリスクを抑えながら収入構造を変えられる
- 資格より案件実績のほうが交渉では効く
- 業界・領域を変えるだけで単価感が変わることもある
で、結論から言うと、何をするにしても「まず1つだけ小さく動いてみること」が一番大事だと思っています。転職エージェントに登録するだけでも、副業案件を1件だけ探してみるだけでもいい。動いてみると、自分の市場価値が見えてきて、次のステップが具体的になってきます。

