「ITパスポートって、正直意味あるの?」——そう思って検索してきた人、気持ちわかります。ぼくも取る前は同じことを思っていました。
この記事では、ITパスポートを実際に取得したぼく(フリーランスPM・タケPM)の経験をもとに、「取って本当によかったのか」をぶっちゃけ目線で解説します。就職・転職・社内評価・副業、それぞれへの影響をリアルにお伝えするので、「自分には意味あるかどうか」が読み終わるころにはっきり判断できるはずです。
ITパスポートは「意味ない」と言われることもあるが、取る人の状況によって価値は大きく変わる。IT未経験者・文系・非エンジニア職には十分に意味がある資格。取得のコスパも高く、勉強時間は平均100時間前後。ただしエンジニアや上位資格保持者には物足りない場合も。
タケPM
SIerからフリーランスPMへ転身。リモートワーク・転職・副業のリアルな話を体験ベースで発信しています。
そもそもITパスポートとはどんな資格か
「意味あるかどうか」を判断するには、まずどんな資格なのかを正しく理解する必要があります。ここを勘違いしているせいで「意味ない」と言われることも多いんです。
ITパスポート(iパス)は、国家資格のひとつで、経済産業省が管轄する「情報処理技術者試験」の中で最も入門に位置する資格です。試験はCBT方式(コンピューターで受験する形式)で、全国のテストセンターで随時受験できます。
試験内容は大きく3つの分野に分かれています。
- ストラテジ系(経営・マーケティング・法律など)
- マネジメント系(プロジェクト管理・サービス管理など)
- テクノロジ系(ネットワーク・セキュリティ・データベースなど)
「IT」という名前がついていますが、純粋な技術の話だけではなく、ビジネス・法律・管理まで含む幅広い内容が出題されます。これがポイントで、エンジニアじゃない人にもかなり使える内容なんですよね。
「意味ない」と言われる3つの理由と、その真相
ネットで調べると「ITパスポートは意味ない」という声も出てきます。でもその理由を見ると、「そりゃそうだよね」というものばかりです。ここを整理しておくと、自分に意味があるかの判断がラクになります。
理由①「エンジニアには評価されない」
これは正直そのとおりです。エンジニアの採用面接でITパスポートを評価する企業はほぼありません。エンジニア界隈では基本情報技術者試験(ITパスポートの一段上の資格)以上が最低ラインとされることが多いです。
ただし、これは「エンジニアを目指す人にとって」の話。営業・事務・企画・経営といった非エンジニア職の人には、また別の話になります。
理由②「取っても給料が上がらない」
たしかにITパスポート単体で「即給与アップ」というケースは少ないです。ただ、企業によっては資格手当が月1,000円〜3,000円程度つく場合もあるので、ゼロではありません。
本質的な給与アップは「資格があるから」ではなく「資格を活かして仕事の幅が広がったから」で起きることの方が多いです。直接給与に影響しにくいのは、資格全般に言えることでもあります。
理由③「難易度が低すぎて箔がつかない」
合格率は約50〜55%と、国家資格の中では比較的高めです。「誰でも取れる資格」という印象を持つ人もいます。
でもぼくはこれを逆に考えています。難易度が低いからこそ、コスパよく「IT知識がある人間」としての土台を作れるわけです。難関資格を目指す前のウォーミングアップとしても十分な価値があります。
ITパスポートが意味ある人・ない人を整理する
「意味あるかどうか」は、取る人の状況で大きく変わります。ここをはっきりさせると、「自分は取るべきか」の答えがすぐ出ます。
ITパスポートが意味ある人
- IT業界に未経験で転職・就職を目指している人
- IT企業の営業・事務・人事などの非エンジニア職に就く人
- 「ITに強い人材」として社内で認められたい社会人
- DX推進・デジタル化が進む職場で働いている人
- 大学生・専門学生でIT就活を考えている人
- 資格取得がはじめてで、まず1つ国家資格を取りたい人
ITパスポートが意味を持ちにくい人
- すでにエンジニアとして実務経験がある人
- 基本情報技術者・応用情報技術者を目指している人
- ガチガチの技術職採用を狙っている人
「意味ない」と言っている人の多くは、エンジニアや上位資格保持者です。ターゲット層が違うので、同じ基準で判断しなくてOKです。
ぼくがITパスポートを取って変わった3つのこと
ここからが本題です。ぼく自身がITパスポートを取得して「実際に何が変わったか」を正直にお伝えします。きれいごとなし、リアルな話です。
変化①:クライアントとの会話で「わかる」が増えた
ぼくはフリーランスのプロジェクトマネージャーとして、さまざまな業界のクライアントと仕事をしています。IT系の会社だけでなく、製造業・小売・医療系のクライアントもいます。
ITパスポートの勉強をしてから気づいたのが、「あ、これ試験で出てきた話だ」という瞬間が格段に増えたこと。SLA(サービスレベル合意書)やBCP(事業継続計画)、RPA(業務自動化ツール)といった言葉が会議で出てきても、知ったかぶりせず自信を持って会話できるようになりました。
知識がある状態で会議に臨めると、発言の質が変わります。これは地味ですが、仕事の信頼感にじわじわ効いてきます。
変化②:「IT詳しそう」という印象ができた
国家資格というのは、一種の「社会的なお墨付き」です。プロフィールや名刺に「ITパスポート取得」と書くだけで、「ちゃんとITの勉強をした人」という印象を与えられます。
フリーランスにとってこれは地味に大事で、特にIT業界の外から来たクライアントからの信頼感に繋がっています。「タケさん、ITパスポートも持ってるんですね」と言われたときは、正直ちょっと嬉しかったです。
変化③:上位資格への道が見えた
ITパスポートを取ってから、「次は基本情報技術者試験も行けそうかも」という気持ちになりました。基本情報技術者試験はITパスポートの一段上の国家資格で、より深い技術知識が問われます。
勉強の進め方・試験形式・頻出単語のかなりの部分がITパスポートと重なっているので、「0からのスタート」より圧倒的に楽です。ITパスポートはゴールではなく、IT資格ロードマップのスタート地点として機能しています。
就職・転職でのITパスポートの評価はどうか
「就職・転職に有利になるの?」という疑問は多くの人が持っています。正直に現実を伝えます。
新卒・未経験転職なら評価される場面がある
IT業界への新卒就職・未経験転職では、ITパスポートは「ゼロよりはるかにマシ」な存在です。採用担当者の立場で考えると、「自発的にIT知識を勉強した人」というシグナルとして読めるのは間違いありません。
特に非IT出身の文系学生がIT業界を目指す場合、履歴書に書ける国家資格があるだけでESの段階で差別化できます。面接でも「なぜ取得したか」という話に自然に繋げられます。
中途採用・即戦力採用には別の強みが必要
中途採用の場合、ITパスポートだけでは厳しいのが実情です。採用企業が見るのは「過去に何をしてきたか」「何ができるか」という実績であって、入門資格は「あるに越したことはないが、決め手にはならない」ポジションです。
ITパスポートを転職で活かしたいなら、資格取得と同時に「IT関連の業務経験」や「ポートフォリオ」を作ることが大事です。資格は補強材料として機能します。
ITパスポートの勉強コストはどのくらいか
「意味があるかどうか」を判断するうえで、かかるコスト(時間・お金)も無視できません。ここを見ると「コスパ」がわかります。
勉強時間の目安
一般的な勉強時間の目安は80〜150時間程度と言われています。IT初心者なら150時間ほど見ておくと安心です。1日1時間勉強すれば、約3〜5ヶ月で合格レベルに到達できる計算です。
ぼくの場合は、SIer出身でIT知識がある程度あったので、通勤時間の隙間学習を中心に約60時間で合格できました。バックグラウンドによってかなり差があります。
受験費用
受験料は7,500円(税込)です。テキスト代を合わせても1〜2万円以内に収まることがほとんどです。国家資格の中では圧倒的にコストが低く、「とりあえず受けてみる」のがしやすい資格でもあります。
無料アプリや無料サイトでも十分な学習が可能です。「iパスアプリ」は経済産業省が公式提供しており、過去問を無料で解けます。テキスト代を節約したい場合は活用してみてください。
ITパスポートを活かすための取得後の動き方
取得して終わりにするか、活かすかで価値が変わります。「取ったあと何をするか」をイメージしておくと、資格の意味が格段に上がります。
社内でアピールする
取得したら、まず職場に報告しましょう。会社によっては資格手当の申請ができます。また、「DX推進担当」「IT化の窓口」として手を挙げやすくなります。資格は「使う意思」があってはじめて価値が出ます。
次の資格につなげる
ITパスポートを取ったあとのステップとして、以下の資格が一般的なルートです。
- 基本情報技術者試験(ITエンジニア・SE志望ならここが次のゴール)
- 情報セキュリティマネジメント試験(セキュリティ系に興味があるなら)
- MOS(Microsoftオフィス系のスキルを証明したいなら)
ぼく自身は現在、PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)という上位資格の取得を目指しています。ITパスポートで「資格勉強の習慣」がついたのが、いまに繋がっている気がしています。
プロフィールや名刺に記載する
フリーランス・副業をしている人は、プロフィールサイトやSNSのbioに記載するだけで「IT知識がある人」という印象づけができます。特にクラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングでは、資格があると信頼性のアピールになる場面があります。
まとめ:ITパスポートは「取る人次第」で意味が変わる資格
ここまで読んでくれた方には、もう「自分に意味があるかどうか」の答えが見えているんじゃないかと思います。最後に要点をまとめておきます。
- ITパスポートは国家資格だが入門レベル。エンジニア職には物足りないが、非エンジニア職・未経験者には十分意味がある
- 「意味ない」と言われる理由の多くは、エンジニア目線での評価。ターゲット層が違うので気にしなくてOK
- 勉強時間80〜150時間・受験費7,500円とコスパが高く、国家資格の入門として最適
- 取得後は社内アピール・上位資格へのステップ・プロフィール記載で価値を最大化できる
- 「取って終わり」ではなく、取ったあとにどう動くかで意味が決まる
まずは無料アプリで過去問を10問だけ解いてみてください。「あ、これ意外といけるかも」と感じたら、それが取得へのスタートラインです。ぼくもそんなふうに始めました。

