「共働きだと、ふるさと納税の上限ってどう計算するの?」——わたしも数年前まで、まったく同じ疑問を持っていました。夫婦で別々に計算するのか、合算するのか、そもそも上限の出し方がわからなくて、毎年なんとなく少なめに寄付して損していた気がしています。この記事では、共働き夫婦のふるさと納税上限額の考え方と、実際の計算手順を、わたし自身が整理した流れで具体的にご説明します。
・上限額は「年収」と「家族構成(控除の有無)」で決まる
・目安はシミュレーターで5分もあれば出せる
・ワンストップ特例か確定申告かも、それぞれで判断が必要
・夫婦合算で考えると寄付枠を多く使えてお得
節約ナオコ
2児の母・週3パート勤務。実際に試した節約術だけを正直レビュー。きれいごとなしの主婦目線でお届けします。
共働きのふるさと納税は「夫婦別々」で計算する
まずここだけ押さえておけば大丈夫です。共働き夫婦がふるさと納税をする場合、夫と妻それぞれが「個人として」上限額を計算し、個人として寄付します。夫婦で合算して1つの上限額にする、という考え方ではありません。
ふるさと納税の控除は「所得税と住民税から差し引く」仕組みなんですが、所得税も住民税も個人ごとに課税されるものです。だから、どれだけ控除を受けられるかも個人の収入や家族構成によって変わってきます。
つまり、共働きは「2人分の枠が使える」という点で、実は有利なんです。わたし自身、これに気づいてから年間の寄付できる枠が思ったより広かったことに拍子抜けするくらい驚きました。
上限額を決める「3つの要素」を理解しておく
具体的な計算に入る前に、上限額がどうやって決まるのかを知っておくと計算がしやすくなります。難しくはないので、ここだけ読んでもらえれば十分です。
① 年収(給与収入)
当然ですが、収入が高いほど納める税金が多くなり、控除の上限額も大きくなります。ここで言う「年収」は手取りではなく、額面の給与収入(源泉徴収票の「支払金額」の欄の数字)を使います。
② 家族構成(扶養控除・配偶者控除など)
扶養している家族がいると、その分だけ課税される所得が減ります。所得が減ると税金も減り、結果としてふるさと納税の上限額も少し下がります。たとえば、夫が妻を扶養しているケースと、共働きで夫婦ともに扶養なしのケースでは、同じ年収でも上限が変わってきます。
共働きの場合によくあるのが「子どもをどちらの扶養に入れているか」という点です。わが家は子ども2人とも夫の扶養に入れているので、夫の上限額は少し下がり、わたし(妻)の上限額は扶養なしで計算できます。
③ 社会保険料・生命保険料控除などのその他控除
社会保険料(健康保険・厚生年金など)や生命保険料控除も、課税所得を下げる要素です。これらが多いほど税金が減り、ふるさと納税の上限も下がります。とはいえ、会社員の場合は社会保険料がほぼ自動計算されるので、まずはシミュレーターを使えば十分に対応できます。
実際の計算手順:わたしが毎年やっている3ステップ
ここからが本題です。実はこれ、毎年11月ごろにわたしがスプレッドシートを開きながらやっている手順と同じです。難しい計算式は使わず、公式シミュレーターを使えば15分もかかりません。
STEP 1:源泉徴収票を準備する(夫婦それぞれ)
計算に必要な数字はほぼ全部、源泉徴収票に載っています。会社員であれば、毎年12月から1月にかけて勤務先から受け取る紙です。
準備できない場合や、まだ年度途中の場合は「今年の見込み年収」で計算しても大丈夫です。誤差が出ても多少なら問題ありません(後述する「余裕を持たせた計算」のコツも参考にしてください)。
- 支払金額(=年収・額面)
- 社会保険料等の金額
- 扶養親族の数(源泉徴収票の「控除対象扶養親族の数」欄)
- 配偶者(特別)控除の有無
STEP 2:シミュレーターに入力する(夫・妻それぞれ)
数字が揃ったら、シミュレーターに入力します。わたしがよく使っているのはふるさとチョイスのシミュレーターか、さとふるのかんたんシミュレーターです。どちらも無料で使えます。
入力するのは基本的に「年収」「家族構成(配偶者・扶養の有無)」の2つだけです。より精度を上げたい場合は社会保険料や生命保険料控除なども入力できますが、まずはシンプルな入力だけで十分な目安が出ます。
STEP 3:夫婦それぞれの上限額を確認して合計する
夫の上限額と妻の上限額が出たら、その合計が「家族として使えるふるさと納税の枠」になります。数字で見ると一目瞭然なんですが、片方だけで計算していたときと比べてかなり枠が増えることに気づくはずです。
たとえばわが家の場合(夫年収600万円・子ども2人扶養、妻パート年収120万円・扶養なし)、おおよその上限はこんな感じです。
- 夫(年収600万円、子2人扶養):上限目安 約7万7,000円
- 妻(年収120万円、扶養なし):上限目安 約1万円前後
- 合計:約8万7,000円前後
夫だけで計算していたときは「7万円ちょっとか」で終わっていたんですが、わたし分も合算すると約1万円分の枠が追加で使えるんですよね。1万円分の返礼品をもらえると考えると、やっておかない理由がないです。
パート・扶養ギリギリの妻の場合:年収ラインで上限が変わる
ここはわたし自身が一番気になっていたポイントです。パートで働いていると、年収103万円・106万円・130万円など、いわゆる「壁」を意識しますよね。この年収ラインによって、ふるさと納税の上限額も変わってきます。
年収103万円以下の妻の場合
年収103万円以下だと、所得税がかかりません。住民税も非課税になるケースがあります。そもそも納める税金がないか少額なので、ふるさと納税の控除を受けるメリットがほとんどない状態です。この場合は、妻名義での寄付は見送るか、最小限にしておくほうが無難です。
年収103万円超〜130万円程度の妻の場合
年収が103万円を超えると、所得税と住民税が発生し始めます。税金が増えるぶん、ふるさと納税の上限額も出てきます。年収110〜130万円あたりでシミュレーターを引いてみると、上限額は8,000円〜1万5,000円程度になることが多いです。少ないように見えますが、この分の返礼品を追加でもらえると考えると十分です。
年収150万円以上の妻の場合
年収150万円を超えてくると、上限額もある程度まとまった金額になってきます。年収200万円なら上限は約1万5,000円〜2万円前後、年収300万円なら3万円前後が目安です。夫の分と合算すれば、かなりの返礼品を受け取れる計算になります。
「ワンストップ特例」か「確定申告」か:共働き夫婦の場合はここを確認
上限額の計算と同時に確認しておきたいのが、控除の受け取り方法です。共働きの場合、夫婦でそれぞれ選択肢が異なることがあります。
ワンストップ特例とは
ワンストップ特例制度とは、確定申告をしなくても寄付先の自治体に申請書を送るだけで住民税の控除が受けられる仕組みです。条件は「1年間の寄付先が5自治体以内」かつ「確定申告をしない給与所得者であること」。
会社員で副業なし・医療費控除なし・住宅ローン控除(2年目以降)のみの方は、ほぼこちらで対応できます。わが家の夫はこのパターンです。
確定申告が必要になるケース
以下に当てはまる場合は、確定申告でふるさと納税の控除を申請します。
- 寄付先が6自治体以上になった場合
- 医療費控除や住宅ローン控除(初年度)など、別の理由で確定申告が必要な場合
- 副業などで給与以外の収入がある場合
- 年収2,000万円超の場合
確定申告が必要な場合でも、ふるさと納税の控除は受けられます。寄付金受領証明書を保管しておいて、確定申告の際に申告するだけです。難しくはありませんが、書類の管理を忘れずに。
上限額を超えて寄付してしまったらどうなる?よくある失敗と対策
上限額を正確に把握しておかないと、「控除されると思っていたのに自己負担が増えていた」という結果になりかねません。実はこれ、わたしも初年度にやりかけた失敗です。
上限を超えた分は「ただの寄付」になる
ふるさと納税の控除は、上限額の範囲内であれば「実質2,000円の自己負担」で返礼品がもらえる仕組みです。ただし、上限を超えて寄付した分は控除されず、全額が自己負担になります。たとえば上限が3万円のところに4万円寄付してしまった場合、1万円分が余計な出費になるということです。
「少し余裕を持たせた計算」がおすすめ
シミュレーターで出た上限額は、あくまで「目安」です。実際には年末の賞与額が変わったり、医療費控除が発生したりすることがあります。わたしがやっているのは、シミュレーターで出た上限額の90%程度を目安にして寄付する方法です。
たとえば上限目安が7万円なら、実際には6万〜6万5,000円ぐらいに抑えておく。これだけで「超えた分が無駄になった」というリスクをかなり減らせます。
年末ギリギリの駆け込みはシミュレーターを再確認してから
12月になって「まだ枠が余ってる!」と駆け込みで追加寄付するのはよくある話です。その際は、賞与が確定した後の最終的な年収でもう一度シミュレーターを引き直してから寄付することをおすすめします。年収が想定より増えていれば上限も上がっていますし、逆のケースもあります。
共働き世帯がふるさと納税をお得に使うための実践ポイント
ここまでの内容を踏まえて、わたしが実際にやっていることをまとめます。数字で見ると一目瞭然なんですが、夫婦で合算した枠を意識するだけで、年間の返礼品の量がかなり変わります。
- 11月ごろに夫・妻それぞれの源泉徴収票(または見込み年収)でシミュレーターを引く
- 夫婦それぞれの上限額を把握してスプレッドシートに記録する
- 上限の90%を目安に、年内に寄付を済ませる
- ワンストップ特例が使える場合は、申請書を期限(翌年1月10日必着)までに提出する
- 妻分の枠が少額でも、米や日用品など消耗品の返礼品を選べば実質プラスになる
わたしが特に重視しているのは「妻分の少額枠も使い切る」ことです。年収120万円ほどのパートでも、上限1万円前後の枠が出ることがあります。お米5kgや調味料セットなどを選べば、家計の食費を実質的に圧縮できます。子どもたちが好きな地方のお菓子などを選ぶのもちょっとした楽しみになっています。
まとめ:共働きのふるさと納税上限は「2人分」で考える
- 共働きのふるさと納税は夫婦それぞれが個人で計算・寄付する
- 上限額は「年収」と「扶養の有無」で決まり、シミュレーターで5〜10分で確認できる
- パート妻でも年収103万円超なら寄付する価値がある枠が生まれる
- 上限を超えた分は控除されないので、90%目安で余裕を持たせた寄付がおすすめ
- ワンストップ特例か確定申告かは、それぞれの状況に合わせて選ぶ
やってみて損はないです。まずはふるさとチョイスのシミュレーターに夫婦それぞれの年収を入力してみてください。「思ったより枠があった」と気づくだけで、今年の返礼品の量が変わってくるはずです。

