基本情報技術者の勉強法【5ステップで合格する】

「基本情報技術者、受けたいけど何から手をつければいいかわからない」——そう感じている人、けっこう多いんじゃないかなと思います。ぼく自身、SIer時代に受験してそこそこ苦労した経験があります。この記事では、合格までの勉強法を5ステップで整理して、実際に何をすればいいかを具体的に解説します。

本記事の要約
・基本情報技術者はIT業界への入り口として有効な国家資格
・勉強は「試験範囲の把握→参考書選び→科目A対策→科目B対策→模擬試験」の5ステップが基本
・1日1〜2時間、2〜3ヶ月を目安に計画を立てると現実的
・科目Bのアルゴリズム問題は早めに着手するのがポイント
・独学でも十分合格できる。ただし勉強の順番を間違えないことが大事
タケPM
この記事を書いた人

タケPM

SIerからフリーランスPMへ転身。リモートワーク・転職・副業のリアルな話を体験ベースで発信しています。

そもそも基本情報技術者試験ってどんな資格?

「受けようと思っているけど、正直どんな試験か全体像がつかめていない」という人のために、まず基本的なところから整理します。ここを理解しておくと、勉強の方向性がブレなくなります。

基本情報技術者試験(FE)は、ITエンジニアとして働くうえで必要な基礎知識・スキルを証明する国家資格です。経済産業省が認定する情報処理技術者試験のひとつで、ITパスポートの1段階上、応用情報技術者の1段階下に位置します。

試験はCBT方式(コンピュータで受験する方式)で、科目A科目Bの2部構成になっています。以前の「午前・午後」という呼び方から変わったので、古い情報を見ている人は要注意です。

ポイント
科目Aと科目Bの違い

・科目A:ITの基礎知識を問う四択問題(全60問)。ネットワーク・セキュリティ・データベース・経営など幅広いテーマが出る
・科目B:アルゴリズムとセキュリティの実践問題(全20問)。プログラムの読み解きが中心

両科目とも1000点満点で、合格基準は各600点以上。

ぼくがSIerにいたころは「まず基本情報を取れ」が半ば常識みたいな雰囲気でした。IT業界で働くなら、持っておいて損はない資格だと思います。

合格に必要な勉強時間の目安はどのくらい?

「何時間勉強すれば受かるの?」は、正直いちばん気になるところだと思います。結論から言うと、ITの知識がある程度ある人とまったくない人では大きく変わります。

一般的に言われている目安は以下のとおりです。

  • IT知識がほぼゼロの人:200〜300時間程度
  • IT系の仕事を少し経験している人:100〜150時間程度
  • エンジニア経験者・情報系出身の人:50〜100時間程度

1日1〜2時間確保できるなら、文系・IT未経験の人でも3〜4ヶ月あれば十分射程圏内に入ります。ぼくの感覚では「早く始めたもの勝ち」な試験です。直前詰め込みは科目Aは何とかなっても、科目Bのアルゴリズムで詰まるケースが多い印象があります。

注意
CBT方式に移行してからは試験の受験時期がほぼ通年になっています。「申し込めばいつでも受けられる」という安心感から逆に勉強が後回しになりやすいです。先に受験日を予約してしまうのがおすすめです。

基本情報技術者に合格する5ステップの勉強法

ここからが本題です。実際にどの順番で何をやればいいか、5ステップで整理してみました。この順番を守ると、勉強の無駄が少なくなると思います。

ステップ1:試験範囲の全体像を把握する(1〜2日)

まず最初にやることは「何が出るのかを知ること」です。これをやらずにいきなり参考書を読み始めると、どこが重要かわからないまま進んでしまいます。

IPA(情報処理推進機構)の公式サイトにシラバス(試験範囲の一覧)が公開されています。最初から全部読む必要はなくて、「こんなテーマが出るんだ」というざっくりした把握でOKです。

  • IPAの公式サイトでシラバスを確認する
  • 科目Aと科目Bそれぞれの出題テーマを一覧で把握する
  • 自分が得意・不得意なテーマをざっくり仕分けしておく

ステップ2:参考書を1冊だけ選んで通読する(3〜4週間)

参考書はたくさんありますが、正直どれか1冊に絞って読み切ることのほうが大事です。何冊も買って全部中途半端になるのが、いちばんもったいないパターンです。

よく使われている参考書を3冊ピックアップしてみます。

  • 「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」:イラスト多めで読みやすい。IT未経験の人に向いている
  • 「基本情報技術者 合格教本」:網羅性が高く、内容がしっかりしている。ある程度IT知識がある人向け
  • 「出るとこだけ!基本情報技術者」:試験に出やすい部分に絞っている。時間がない人向け

ぼくが選ぶなら、IT知識がまだ浅い人には「キタミ式」をすすめます。読むのがしんどくならないこと=続けられること、という観点では、とにかく挫折しにくい本が一番です。

参考書を読む際のコツは「完璧に理解しようとしない」こと。最初は流し読みでいいです。「こんな内容があるんだ」という認識で十分で、あとで過去問を解きながら理解を深めていけます。

ステップ3:科目Aの過去問をひたすら解く(3〜4週間)

参考書を1周したら、すぐに過去問演習に入ります。科目Aは「過去問の繰り返しが最強の対策」と言っても過言ではないです。似た問題が繰り返し出題される傾向があるので、問題パターンを身体で覚えるイメージです。

おすすめの過去問サイトは基本情報技術者試験ドットコムです。無料で過去問が大量に解けて、解説もついています。ぼくの周りでもここを使っている人が多かった印象です。

ポイント
科目Aの過去問演習で意識すること

・間違えた問題はその場で解説を読んで理解する
・同じ問題を繰り返し解いて「なぜその答えか」を言えるようにする
・正答率が7割を超えてきたら合格ラインに近づいているサイン

正直、最初は正答率が5割以下でもまったく気にしなくて大丈夫です。繰り返すうちに確実に上がってきます。これ、意外と大事で「最初のスコアで向いてないと判断して諦める」のはもったいないです。

ステップ4:科目Bのアルゴリズム問題に慣れる(3〜5週間)

多くの人がつまずくのがここです。科目Bは「プログラムを読んで動作を追う問題」が中心で、プログラミング未経験の人には最初かなり難しく感じます。ただ、慣れれば必ずできるようになります。

アルゴリズム問題を攻略する3つのコツ

  • プログラムの流れを紙に書いてトレース(追跡)する習慣をつける
  • 「擬似言語」という試験固有の記法に慣れることを最初の目標にする
  • 最初は問題を解くより解説を読んで「考え方の型」をインプットする

擬似言語とは、試験で使われる独自のプログラム表記方法のことです。実際のプログラミング言語(PythonやJavaなど)とは少し違いますが、基本的な書き方はIPAの公式サンプル問題で確認できます。

科目B専用の問題集を1冊用意してもいいと思います。「基本情報技術者 科目B問題集」など、科目B専用のものが最近は増えてきています。

科目Bにはアルゴリズム問題以外に「情報セキュリティ」の問題も含まれます。セキュリティ問題は科目Aと知識が重複する部分が多いので、科目Aをしっかり固めておくと科目Bのセキュリティ問題は自然と解けるようになる場合が多いです。

ステップ5:模擬試験で本番のシミュレーションをする(直前1〜2週間)

受験日の1〜2週間前を目安に、本番に近い環境で模擬試験を受けておきます。時間配分の感覚をつかんでおくことが目的です。

IPAが公式サンプル問題を公開しているので、これを使うのがいちばん試験に近い感覚です。CBT方式になってからはデモ体験ページもあるので、初めての人は事前に操作感を確認しておくといいと思います。

  • 科目A・科目Bそれぞれの制限時間内に解く練習をする
  • 見直しの時間を確保できるかシミュレーションする
  • 模擬試験の結果で弱点を特定して、直前に集中復習する

独学 vs スクール、どっちが向いてる?

「独学でいけるのか、スクールに通ったほうがいいのか」という話をします。結論から言うと、ぼくは独学で十分だと思っています。ただ、向き不向きはあります。

独学が向いている人

  • 自分でスケジュールを組んで進められる人
  • わからないことをネットや参考書で調べるのが苦にならない人
  • コストを最小限に抑えたい人

スクール・講座が向いている人

  • 一人で勉強を続けるのが苦手で、誰かに管理してほしい人
  • アルゴリズムやプログラミングがまったく理解できず、独学では限界を感じた人
  • 短期集中でなるべく早く合格したい人

独学でもYouTubeの解説動画を活用すれば、かなりカバーできます。「基本情報技術者 アルゴリズム 解説」などで検索するとわかりやすい動画がたくさん出てきます。費用をかけたくない人はまず独学から始めてみるのがいいと思います。

勉強を続けるコツ——途中で挫折しないために

正直、基本情報の勉強で一番難しいのは「続けること」だと思います。試験範囲が広いので、途中で「終わらない気がしてきた」と感じる瞬間が必ず来ます。

ぼく自身の経験も含めて、続けるためのコツをいくつか書いておきます。

  • 1日の最低ラインを「30分」に設定する。完璧主義をやめる
  • 受験日を先に予約してしまう。締め切りがあると動ける
  • スマホで過去問アプリを使って、スキマ時間を活用する
  • 週に一度、正答率の変化を記録して「伸び」を可視化する
  • 勉強仲間を作る、またはSNSで進捗を発信して退路を断つ

「毎日必ず2時間やる」より「週に10時間確保する」という目標のほうが続きやすいです。完璧なペースより、完走できるペースのほうが結果的に合格に近づきます。これ、意外と大事で、ぼくも資格の勉強で何度か途中挫折した経験があるので、正直に言っておきます。

よくある失敗パターンと対策

実際に基本情報を受験した人の話を聞いていると、似たような失敗パターンがあります。事前に知っておくだけで対策が取りやすいので、まとめておきます。

失敗パターン①:参考書を読んだだけで過去問に進まない

参考書を全部読み切ってから過去問に進もうとするパターンです。結果的に時間がかかりすぎて、問題演習が足りないまま試験当日を迎えてしまいます。参考書は「完全に理解する」ためでなく「問題を解くための下地を作る」ために読むイメージが正しいです。

失敗パターン②:科目Aばかりやって科目Bを後回しにする

科目Aは暗記寄りなので手をつけやすく、科目Bは難しく感じるので後回しにしがちです。ただ、科目Bのアルゴリズムは短期間で仕上がりにくい分野です。早めに着手して「慣れ」を積み上げることが大事です。

失敗パターン③:古い参考書・過去問で勉強してしまう

2023年から試験制度が大きく変わり、科目A・科目Bという構成になっています。古い「午前・午後」形式の参考書や過去問をそのまま使うと、試験形式とずれてしまいます。参考書は最新版を選ぶようにしてください。

注意
2023年4月の制度変更で、試験の出題形式・問題数・時間配分がかなり変わっています。「午後試験のプログラミング言語選択」という制度はなくなっています。古い情報で対策しないよう注意してください。

基本情報技術者を取ってどう活かすか——キャリアの観点から

資格を取ること自体が目的になってしまうのはもったいないので、キャリアへの活かし方も少し書いておきます。

ぼくの体感では、基本情報技術者資格が特に有効なのは以下のようなケースです。

  • IT業界に未経験で転職・就職を目指している人:ポテンシャルを証明する材料になる
  • 非エンジニア職(営業・PM・企画など)でIT知識の証明が必要な人:会話のベースラインが上がる
  • 社内SEや情報システム部門を目指している人:評価されやすい資格のひとつ
  • フリーランスやSESでの案件獲得を目指している人:スキルシートに書ける実績になる

ぼくがSIerにいたころ、後輩が基本情報を取ってプロジェクトのIT担当として認められるようになっていくのを何人も見てきました。「知識があることを証明できる」という点で、この資格はシンプルに強いです。

ただ、資格を取っただけで仕事が突然増えるわけではないです。あくまで「スタートラインに立つための武器のひとつ」として捉えておくのがちょうどいいと思います。

まとめ:基本情報技術者の勉強法 振り返り

最後に、この記事で書いた内容を箇条書きでまとめます。

  • 基本情報技術者は科目A(知識問題)と科目B(アルゴリズム・セキュリティ)の2部構成
  • 勉強の順番は「全体把握→参考書通読→科目A過去問→科目Bアルゴリズム→模擬試験」の5ステップ
  • 科目Aは過去問の繰り返しが最も効果的。科目Bは早めに着手して慣れを作ることが大事
  • IT未経験なら200〜300時間、2〜3ヶ月を目安に計画を立てると現実的
  • 2023年から試験制度が変わっているので、最新の参考書・情報を使うこと

まず今日できることとして、IPA公式サイトで試験の概要を確認して、受験日を仮でも決めてみてください。日程を決めるだけで、勉強のスタートを切りやすくなります。

この記事を書いた人 タケPM

タケPM

新卒でSIerに入社後、Web系企業への転職を経て、現在はフリーランスのプロジェクトマネージャーとして複数の案件を掛け持ちしています。リモートワーク歴は5年以上。転職・フリーランス転向・リモートワークと、自分が経験してきたことをそのまま書いています。きれいに整理された情報より、泥臭いリアルを優先して発信するのがモットーです。

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