「Salesforceって会社で導入されたけど、正直何をするツールなのかよくわからない…」そう感じている方、めちゃくちゃ多いと思います。私も最初にCRM構築の案件に関わったとき、画面を開いてしばらく固まりました(笑)。この記事では、Salesforceが初心者でも「何ができるか」をゼロからつかめるように、実務で使ってきた経験をもとに丁寧に解説していきます。
・営業管理・マーケティング・カスタマーサポートなど幅広く使える
・初心者がまず触るべき機能は「取引先」「商談」「活動」の3つ
・無料トライアルで実際に触れるので、まず画面を見てみるのが最速
あじゃ
セブ島IT留学スクールの運営部長や、Web/営業/マーケティングコンサル正社員を経て、フリーランスへ転身。広告運用・SEO・CRM構築の現場経験から、マーケティングのリアルを発信しています。
Salesforceとは何か?一言で言うと「営業チームの記憶装置」
まずSalesforceがどんなツールなのか、ざっくり理解するところから始めましょう。ここを押さえると、あとの機能説明がぐっとわかりやすくなります。
Salesforce(セールスフォース)は、アメリカのSalesforce, Inc.が提供するクラウド型のCRM・SFAプラットフォームです。CRMとは「Customer Relationship Management」、つまり顧客との関係を管理する仕組みのこと。SFAは「Sales Force Automation」で、営業活動を自動化・効率化するツールです。
もっと平たく言うと、「誰が・いつ・どの顧客に・何をしたか」を一か所にまとめておけるデータベース+業務ツールです。Excelで管理していた顧客リストや、営業担当者の頭の中にしかなかった商談の進捗が、チーム全員でリアルタイムに見られるようになるイメージです。
世界180か国以上で使われており、日本でも大手企業から中小企業まで幅広く導入されています。私がCRM構築案件に入ったクライアントも、もともとExcel管理だったものをSalesforceに移行することで、営業レポートにかかっていた時間を週あたり約5時間削減できました。
Salesforceで「何ができるか」を機能別に整理する
Salesforceは機能が多すぎて、最初は何から見ればいいかわからなくなりがちです。ここでは代表的な機能を使う場面ごとに整理してみます。
① 顧客・取引先の管理(アカウント管理)
会社名・担当者名・電話番号・メールアドレスなど、顧客に関する基本情報を登録して管理できます。「取引先(Account)」「取引先責任者(Contact)」という2つのオブジェクト(データの入れ物)を使って、法人情報と個人情報を分けて管理するのが基本です。
たとえば「株式会社〇〇」という取引先に対して、担当者が田中さん・鈴木さんの2人いる、という構造をそのまま再現できます。
② 商談(案件)の進捗管理
「商談(Opportunity)」機能では、営業中の案件を「提案中→見積済→受注」などのステージに分けて管理できます。今どの案件がどこまで進んでいるかが一目でわかるので、マネージャーが週次でExcelを集計する手間がなくなります。
私が関わった案件では、営業担当が10人いてそれぞれバラバラにExcelを持っていたのですが、Salesforceに統一したことで「今月末の受注見込み金額」を30秒で出せるようになりました。それまでは各自に連絡して集計するだけで半日かかっていたんです。
③ 活動(メール・電話・訪問)の記録
顧客への電話・メール・訪問などの活動履歴を「活動(Activity)」として記録できます。「〇月〇日に田中さんへ提案書を送った」「先週電話でフォロー済み」といった情報が時系列で残るので、担当者が変わっても引き継ぎがスムーズになります。
④ レポート・ダッシュボードで数字の可視化
蓄積したデータを「レポート」「ダッシュボード」機能で自動集計・グラフ化できます。「今月の商談パイプライン合計金額」「営業担当別の受注率」などを、ボタン一つで見られるようになります。
ダッシュボードとは、複数のグラフや数値をひとつの画面にまとめて表示できる、いわば経営の「計器盤」のようなものです。毎朝ダッシュボードを開くだけで営業状況の全体像が把握できるため、会議の準備時間が大幅に減ります。
⑤ マーケティング自動化(Marketing Cloud・Pardot)
Salesforceには営業管理だけでなく、マーケティング向けの拡張製品もあります。Marketing Cloud(マーケティングクラウド)はメール配信・SNS・広告を一元管理するBtoC向けツール、Pardot(パードット)はリード育成・スコアリングを行うBtoB向けマーケティング自動化ツールです。
初心者がまず触るべきはコアのSales Cloud(営業管理)ですが、「将来マーケティングにも使いたい」という方はこういった拡張製品の存在も頭に入れておくといいです。
- 取引先・取引先責任者:顧客の基本情報を管理
- 商談:案件の進捗をステージ管理
- 活動:メール・電話・訪問の履歴を記録
- レポート・ダッシュボード:データを自動集計・可視化
- Marketing Cloud/Pardot:マーケティング自動化(拡張製品)
Salesforceの製品ラインナップ:何を選べばいいか迷ったら
「Salesforceって種類が多すぎて何を使えばいいかわからない」という声をよく聞きます。主要な製品を整理しておくので、自分の会社に合うものを確認してみてください。
Sales Cloud(セールスクラウド):営業管理の基本
Salesforceの中核製品です。顧客管理・商談管理・活動記録・レポートがすべてここに含まれます。「Salesforceを導入する」と言ったら、まず9割方はSales Cloudのことを指します。初心者はここから覚えればOKです。
Service Cloud(サービスクラウド):カスタマーサポート向け
問い合わせ対応・チケット管理・FAQの構築など、カスタマーサポート業務に特化した製品です。コールセンターや顧客サポートチームが使うシーンが多いです。
Experience Cloud(エクスペリエンスクラウド):ポータル・コミュニティ構築
顧客向けのポータルサイトやパートナー向けのコミュニティサイトを構築できる製品です。「顧客が自分でSalesforceの情報を見られる窓口を作りたい」というときに使います。
初心者がSalesforceを使い始める3ステップ
「じゃあ実際どうやって触り始めればいいの?」という疑問にお答えします。会社で導入済みの方も、これから試してみたい方も、この流れで進めると無駄がないです。
STEP 1:無料トライアルで画面を触ってみる
Salesforceは30日間の無料トライアルが用意されています。クレジットカード不要で申し込めるので、まず実際の画面を見てみるのが一番早いです。「百聞は一見にしかず」で、触ってみると概念がぐっとつかみやすくなります。
無料トライアルはSalesforce公式サイトから申し込めます → Salesforce 無料トライアル(公式)
STEP 2:Trailheadで基礎を学ぶ
SalesforceにはTrailhead(トレイルヘッド)という公式の無料学習プラットフォームがあります。ゲーム感覚でポイントやバッジを獲得しながら学べる仕組みで、日本語コンテンツも充実しています。
私がCRM構築案件に入ったときも、Trailheadの「Salesforce初心者向けトレイル」を最初の1週間で一通りやりました。座学より圧倒的に頭に入るので、本やマニュアルより先にこちらを触ることをおすすめします。
Trailheadはこちらから無料で始められます → Salesforce Trailhead(公式)
STEP 3:まず「取引先→商談→活動」の流れを1周する
学んだら実際に手を動かしてみましょう。初心者がSalesforceの全体像をつかむには、「取引先を作る→商談を紐づける→活動(メール・電話)を記録する」という一連の流れを1回やりきることが最短ルートです。
- 取引先(会社情報)を1件登録してみる
- その取引先に取引先責任者(担当者名)を追加する
- 商談を作成して、金額・クローズ予定日・ステージを入力する
- 活動として「電話した」「メールを送った」を記録する
- レポートで「今月の商談リスト」を出力してみる
この5ステップをやりきると、Salesforceの核心部分がかなり体感でわかるようになります。所要時間は慣れていない状態でも1〜2時間程度です。
初心者がSalesforceでつまずきやすいポイントと対処法
ここからは「最初にやりがちな失敗」を正直に書いておきます。私が現場でよく見たパターンなので、事前に知っておくとスムーズです。
つまずきポイント①:用語が多すぎて意味がわからなくなる
Salesforceは独自用語が多いです。「オブジェクト」「レコード」「項目」「リレーション」…最初は呪文のように聞こえます。
対処法:「オブジェクト=Excelのシート」「レコード=1行分のデータ」「項目=列(セル)」と置き換えて考えると一気に理解しやすくなります。Excelとの対比で頭に入れるのが私のおすすめです。
つまずきポイント②:「何でも入力できる」からこそ使い方がバラバラになる
Salesforceはカスタマイズ性が高い反面、「チームでルールを決めないと入力がバラバラになって、データが活かせない」という状態になりやすいです。「商談名のつけ方」「ステージの定義」「活動を記録するタイミング」などを最初に決めることが重要です。
私が関わったある案件では、Salesforce導入から3か月経っても「入力する人と入力しない人がいて、データとして使えない」という状況になっていました。ツールより先に運用ルールを決めることが成功のカギです。
つまずきポイント③:権限設定が複雑で最初から触れない
会社でSalesforceを使い始めた場合、「プロファイル」「ロール」といった権限設定が絡んで、自分のアカウントでは特定の機能が見えない・触れない、ということがあります。
対処法:管理者(システム管理者権限を持つ人)に「何ができて何ができないのか」を確認するのが最短です。自分で無理に設定を変えようとすると、他のメンバーへの影響が出るので注意してください。
Salesforceを活かせる職種・シーン:誰に向いているか
「自分にはSalesforceって必要なの?」という疑問にも答えておきます。職種やシーン別に整理しました。
営業職の方
最もSalesforceと相性が良いのが営業職です。担当顧客の情報・過去のやり取り・商談の進捗を一元管理できるため、「あの顧客に先月何を話したっけ」という確認に使っていた時間が減ります。スマートフォンアプリもあるので、外出先からでも更新できます。
マーケティング担当の方
マーケティングからの「リード(見込み客)」を営業に引き渡す流れをSalesforce上で管理できます。「どのマーケ施策から何件のリードが来て、最終的に何件受注になったか」という成果を追跡するのに非常に便利です。私が広告運用の案件でSalesforceのデータと広告データを連携させたとき、広告経由の受注率を初めて正確に可視化できました。
マネージャー・経営者の方
ダッシュボードとレポート機能で、チーム全体の動きをリアルタイムで把握できます。「今月の受注見込みはいくらか」「どの担当者の商談が止まっているか」を毎朝5分で確認できる環境が整います。
- 営業職:顧客情報と商談を一元管理、引き継ぎもスムーズに
- マーケティング担当:リード管理と施策の成果追跡
- マネージャー・経営者:チーム全体の数字をリアルタイム把握
- カスタマーサポート:問い合わせ履歴の管理とチケット対応(Service Cloud)
Salesforceを学ぶのにおすすめのリソース
最後に、Salesforceをもっと深く学びたい方向けにリソースをまとめておきます。お金をかけなくてもかなりのレベルまで学べるので、ぜひ活用してみてください。
無料で学べるリソース
Trailhead(前述)は本当によくできています。「Salesforce管理者入門」「Sales Cloud入門」など、テーマ別のトレイルが用意されていて、初心者から上級者まで対応しています。日本語対応済みなのも助かります。→ Salesforce Trailhead
Salesforceの公式YouTubeチャンネルも、画面操作の動画が豊富にあるので、「文字で読むより動画で見たい」という方にはこちらがおすすめです。
有料講座で体系的に学びたい場合
「体系的に、短期間でガッツリ学びたい」という場合はUdemyのSalesforce講座が使いやすいです。セール時には1,500〜2,000円程度で買えるものも多く、動画で手順を見ながら学べるので理解しやすいです。私自身もUdemyでCRM関連の講座をいくつか受講しましたが、実務の補完として使うには十分なクオリティでした。
まとめ:Salesforce初心者がまず取るべき3つのアクション
Salesforceは機能が多く最初は複雑に見えますが、「何のために使うのか」を明確にすれば、使いこなすまでの道筋はシンプルです。
- SalesforceはCRM・SFA機能を持つクラウドツール。顧客情報・商談・活動を一元管理できる
- 初心者がまず覚えるべき機能は「取引先」「商談」「活動」「レポート」の4つ
- 無料トライアルとTrailheadを組み合わせれば、お金をかけずに基礎を習得できる
- ツール導入前に「入力ルール」を決めないとデータが活かせない。運用設計が重要
- 営業・マーケティング・サポートと、職種を問わず活用場面がある
まず取るべき行動はシンプルです。①無料トライアルに登録する、②Trailheadで「Sales Cloud入門」を1モジュールやってみる、③取引先を1件登録して商談を作ってみる。この3つをやるだけで、Salesforceへの苦手意識はかなり薄れます。「難しそう」と思って遠ざけるより、30分触ってみる方が100倍早く理解できます。ぜひ今日試してみてください。

