「広告運用ってフリーランスで食べていけるの?」「仕事ってどうやって取るの?」——私がフリーランスになる前、一番頭を悩ませたのはここでした。スキルには自信があっても、仕事の取り方がわからなければ話にならないですよね。この記事では、私が実際に使ってきた案件獲得の方法を、再現できる形でまるっと共有します。
・最初の案件は単価より実績作りを優先する
・ポートフォリオと提案文の質が受注率を左右する
・直接営業とSNS発信を並行すると安定しやすい
・案件獲得後の継続率を上げることが収入安定の鍵
あじゃ
セブ島IT留学スクールの運営部長や、Web/営業/マーケティングコンサル正社員を経て、フリーランスへ転身。広告運用・SEO・CRM構築の現場経験から、マーケティングのリアルを発信しています。
広告運用フリーランスの仕事の取り方:全体像をつかもう
まず「どんな方法で仕事が取れるのか」を整理しておきましょう。闇雲に動き始めると時間だけが溶けます。私も最初の3ヶ月はかなり迷走しました。
広告運用フリーランスが仕事を取る主な方法は、大きく分けて5つあります。
- クラウドソーシング(ランサーズ・クラウドワークスなど)
- フリーランスエージェント(レバテック・Workshipなど)
- SNS発信(X/旧Twitterを中心とした自己ブランディング)
- 人脈・紹介(元職場の同僚・上司・知人ルート)
- 直接営業(中小企業へのダイレクトアプローチ)
この5つは「難易度」「単価水準」「稼働スピード」がそれぞれ違います。最初は「すぐ動けるクラウドソーシング」から始めて、慣れてきたら単価の高いエージェントや紹介に移行していくのが、私が実際にやってきて一番ムリのない順番だと感じています。
STEP1:まずクラウドソーシングで「実績ゼロ」を脱出する
フリーランス初期の最大の壁は「実績がないから仕事が取れない」という鶏と卵問題です。ここを最速で突破するのがクラウドソーシングの役割です。
クラウドソーシングとは、企業や個人が仕事を発注し、フリーランスが受注するためのマッチングプラットフォームのことです。代表的なのはランサーズやクラウドワークスあたりですね。
初期は「単価より実績」と割り切る
正直に言います。クラウドソーシングの広告運用案件は、最初のうちは月3〜5万円程度のものが多いです。「こんな単価じゃやってられない」と思うかもしれませんが、この段階の目的は「お金を稼ぐこと」ではなく「実績とレビューを積むこと」です。
私が最初に受けた案件は、月2万円でGoogle広告の運用レポートを作るというものでした。時給換算すると泣きそうな金額でしたが、そこで得た「レビュー★5」が次の案件獲得に確実につながりました。
提案文で差をつける具体的な書き方
クラウドソーシングで受注率を上げるための最大のレバレッジは「提案文の質」です。多くの応募者がテンプレ丸コピの提案文を送っている中、少し工夫するだけで一気に目立てます。
私が使っていた提案文の構成はこんな感じです。
- 冒頭1行:発注者の課題を自分なりに言語化する(「現在の広告費に対してCV数が伸び悩んでいるとのこと、〜」)
- 自分の実績:数字を使って具体的に(「前職でGoogle広告を月150万円規模で運用し、CPAを30%改善した経験があります」)
- この案件での提供価値:何をどう改善するかの仮説を1つ出す
- 実績サンプル:ポートフォリオのリンクまたは添付
- 質問を1つ入れる:会話のきっかけを作る
「質問を1つ入れる」は地味に効果的です。返信率が体感で1.5倍くらいになります。発注者側も「ちゃんと読んでくれてる人だ」と感じてくれるんですよね。
STEP2:フリーランスエージェントで単価を一気に引き上げる
クラウドソーシングで実績が2〜3件つき始めたら、次のステップへ進みましょう。フリーランスエージェントは、クラウドソーシングよりも圧倒的に単価水準が高いです。
フリーランスエージェントとは、フリーランスと企業をマッチングしてくれる仲介サービスのことです。担当のコーディネーターが間に入って案件を紹介してくれるため、自分で営業する手間が省けます。
広告運用フリーランスと相性のいいエージェント
私が実際に登録して使ってみたエージェントをご紹介します。広告運用・マーケティング系に強いのは以下あたりです。
- レバテックフリーランス:IT・Web系に強く、マーケ案件の掲載数も多い。週3〜5稼働の案件が豊富
- Workship:週1〜3稼働の副業・複業寄りの案件が多め。複数社掛け持ちしたい場合に向いている
- ミラテラス(旧Mirai):マーケ・広告特化型。案件の質が高い印象
エージェント経由の広告運用案件は、月20〜60万円のレンジが多いです。私が最初にエージェント経由で取った案件は月25万円でした。クラウドソーシングと比べると、単価の差が歴然でした。
エージェントで通過するための面談対策
エージェント経由の案件は、コーディネーターとの面談→企業との面談という流れが一般的です。ここで聞かれることはほぼ決まっています。
- 扱ったことのある媒体(Google・Meta・Yahoo!など)と月次予算規模
- KPIは何を見ていたか(CPA・ROAS・CTRなど)
- 改善した事例を数字付きで話せるか
- 稼働可能時間・リモート/常駐の希望
「CPA(顧客獲得単価)を◯%改善した」という数字付きの実績エピソードを最低2つ用意しておくと、面談通過率がぐっと上がります。数字のない話は「なんとなく頑張りました」と変わらないので。
STEP3:SNS発信で「向こうから来てもらう」仕組みを作る
クラウドソーシングやエージェントは「自分から探しにいく」攻めの営業です。一方でSNS発信は「向こうから声をかけてもらう」仕組みを育てることが目的です。時間はかかりますが、長期的に見ると一番コスパのいい仕事獲得方法だと感じています。
Xで発信すると広告運用案件が来る理由
広告運用フリーランスのSNS発信は、現状X(旧Twitter)が一番効果的です。マーケターや事業会社の担当者がよく使っているプラットフォームなので、「運用で困った人」と「広告運用できる人」が接触しやすい環境にあります。
私が意識している発信内容は以下の3つです。
- 実務で気づいたTips(「Google広告のスマートビディングを切ったらCPAが20%改善した話」みたいな具体的なもの)
- 失敗談と学び(「広告費50万円溶かした原因と対策」など。失敗談は意外と反応がいい)
- 業界のニュースへの自分なりのコメント(「Googleの仕様変更を現場目線で読み解く」系)
「プロフィールに『広告運用フリーランス・お仕事相談はDMへ』と書いておく」これだけでDM経由の問い合わせが来るようになります。発信を続けてフォロワーが500〜1,000人くらいになると、月1〜2件ペースで問い合わせが来ることもあります。
発信を継続するための現実的な頻度設定
「毎日投稿しなきゃ」と思うと長続きしません。私の場合、週3〜4投稿を最低ラインとして、それ以下になる週は「月曜・水曜・金曜だけ」と決めています。完璧主義より継続の方が重要です。
STEP4:人脈・紹介を活用して「信頼ベースの案件」を安定させる
実は、フリーランスの仕事の中で最も単価が高く、継続率が高いのが「紹介案件」です。信頼関係がすでにある状態で仕事が始まるので、無駄な営業コストがかかりません。
紹介案件が来やすい人とこない人の違い
紹介してもらえる人には共通点があります。「この人に頼んで良かった」と思ってもらえた人だけが紹介されます。当たり前のように聞こえますが、具体的に何がポイントかというと——
- レスポンスが早い(24時間以内に返信する)
- 報告・連絡・相談を怠らない(週次レポートを求められていなくても送る)
- 成果を数字で見せる(「先月と比べてCTRが1.2%→2.8%になりました」)
- 「次のアクション提案」ができる(言われたことをやるだけでなく、改善提案を自分から出す)
「あの人に頼むとレポートが自動で来て、しかも次の施策まで提案してくれる」という評判が立つと、紹介が紹介を呼ぶサイクルが生まれます。私が2年目に入って実感していることです。
前職の人脈を活用するときの注意点
「前の会社の元上司に声をかけるのは気が引ける」という人もいますが、意外と「困ってた!ちょうど良かった」という反応が返ってくることが多いです。ただし、競業避止義務(退職後に競合他社で働くことを禁じる契約条項)が雇用契約に含まれている場合は要注意。退職前に確認しておきましょう。
STEP5:直接営業で「自分で選んだクライアント」と仕事をする
直接営業は手間がかかる分、成功すれば自分のペースで仕事を取れる最強の方法です。特に「この業界のこういう企業を支援したい」という方向性が決まってきたら、積極的にやってみる価値があります。
中小企業への直接アプローチ手順
私がやっていた直接営業の流れはこうです。
- ターゲット企業を探す:業種・規模・広告出稿状況(Google検索やFacebook広告ライブラリで確認できる)
- 無料で「気づき」を提供するメールを送る:「御社の広告を拝見して、◯◯という改善余地があると感じました」
- 30分の無料相談を提案する:売り込みではなく「情報提供」として接触する
- 相談後に提案書を送る:具体的な改善施策と期待効果を数字で示す
Facebookの広告ライブラリとは、Meta広告ライブラリのことで、企業が現在出稿中の広告を誰でも無料で見ることができるツールです。「この会社、広告を出しているけどクリエイティブが弱そう」という気づきを持って営業できるので、響きやすいんです。
仕事が取れない人がやりがちな3つのミス
ここまで読んで「やってみよう」と思っても、つまずくポイントがあります。私自身がやらかしたこと、まわりのフリーランスがはまりやすいミスを正直に共有します。
ミス①:ポートフォリオがない、または弱い
「実績がないからポートフォリオが作れない」という人がいますが、それは誤解です。前職での実績を数字付きで整理するだけでポートフォリオになります。企業名を出せない場合は「食品EC企業・月間広告費100万円規模」のように匿名化すれば問題ありません。
「改善前:CPA 8,000円→改善後:CPA 5,200円(35%改善)」のような数字の変化が書けると一気に説得力が増します。
ミス②:1つの方法だけに頼って視野が狭くなる
「クラウドソーシングだけで頑張る」「エージェントだけに登録する」という単一チャネル依存は危険です。プラットフォームの仕様変更や景気の変動で一気に案件が減ることがあります。最低でも2〜3チャネルを同時に動かしておくことをおすすめします。
ミス③:安請け合いで継続できなくなる
最初の実績作りのために安い案件を取るのは正解ですが、「何でもやります」と無制限に受けると、稼働過多でクオリティが落ち、結果的に継続されないという悪循環にはまります。自分の稼働可能時間を正直に伝え、無理のない範囲で受けることが長期的には大事です。
案件継続率を高めて収入を安定させる方法
仕事を「取る」ことと「続けてもらう」ことは別のスキルです。新規案件ばかりを追い続けると、営業コストが永遠にかかり続けます。既存クライアントに継続してもらうことが、フリーランスとして安定する最短ルートです。
私が継続率を高めるために実践していることは3つです。
- 毎月決まった形式の「月次レポート+翌月の施策案」を送る
- 契約外でも「気づいたこと」を都度Slackやチャットで共有する
- 3ヶ月ごとに「成果の振り返りMTG」を提案する
「担当の人が変わるのが怖い」と思ってもらえるくらいの存在感を出せると、継続率はぐっと上がります。実際、私の現在のクライアントのうち80%以上が半年以上継続しています。
まとめ:広告運用フリーランスの仕事の取り方ロードマップ
長くなりましたが、最後に要点をまとめます。「どこから手をつければいいかわからない」という方は、この順番で動いてみてください。
- まずクラウドソーシングで実績2〜3件を作る(単価より星評価を重視)
- フリーランスエージェントに複数登録して単価を引き上げる(面談対策は数字付きエピソードを2つ用意)
- SNS(特にX)で週3〜4回の実務系発信を続けて問い合わせ経路を育てる
- 前職の人脈や既存クライアントからの紹介を大切にする
- 既存クライアントへの月次レポート+提案で継続率を高める
次のアクションとして、今日中にクラウドワークスかランサーズに登録して、プロフィールを書いてみることから始めてみてください。「完璧なプロフィールができたら応募しよう」ではなく、8割の完成度で動き始める方が絶対に早いです。

