リモートワークを始めたはいいけど、「なんか集中できない」「腰が痛い」「オンオフが切り替えられない」……そういう悩み、ぼくも最初は全部ありました。この記事では、在宅6年のフリーランスPMが試行錯誤してきたリモートワーク環境の整え方を、7ステップで解説します。読み終えたら「今日から何を買えばいいか・何を変えればいいか」が具体的にわかると思います。
・最初に投資すべきはチェア。ここをケチると体が壊れる
・ガジェットより「習慣」が長期的には一番効く
・完璧を目指さず、まず「最低限の7つ」を揃えることが大事
タケPM
SIerからフリーランスPMへ転身。リモートワーク・転職・副業のリアルな話を体験ベースで発信しています。
そもそもリモートワーク環境ってどこから手をつければいいの?
「環境を整えたい」と思っても、何から始めればいいかわからない——これ、めちゃくちゃよくある話です。実際にやってみた話をします。
ぼくがフリーランスになったのは34 歳のとき。大手SIerを10年やって、Webベンチャーに転職して、そこからフリーランスPMとして独立しました。最初の1〜2年は「とりあえず作業できればいいか」とダイニングテーブルで仕事してたんですが、正直、これが一番まずかったです。
腰は痛くなるし、子どもが帰ってきたら集中できないし、妻にも「いつも同じ場所にいるね」って言われて(褒めてない)。で、結論から言うと、リモートワーク環境は「体→空間→回線→習慣」の順に整えるのが一番コスパがいいです。
いきなりガジェットを買い揃えても、椅子が悪ければ体が持たない。どんなに良い椅子でも、作業スペースが確保できていなければ集中できない。優先順位を間違えると、お金と時間を無駄にします。ぼくがそうでした。
【ステップ1・2】まず「体を守る」環境から整える——チェアとデスク
正直、ここが一番大事です。チェアとデスクを妥協すると、長期的に体が壊れます。在宅6年でこれを一番実感しています。
ステップ1:チェアは「最初の投資先」にする
出社していたときはオフィスチェアが用意されていましたが、在宅だとそれがありません。ダイニングチェアや安いPC用チェアで長時間作業すると、腰・肩・首に確実にダメージが蓄積されます。ぼくは1年半でヘルニア手術一歩手前まで行きました。あれは本当にきつかった。
チェア選びのポイントを整理するとこうなります。
- 腰部(ランバーサポート)のサポートがあること
- 座面の高さを自分の身長に合わせて調整できること
- 肘掛けの高さ・角度が調整できること
- 長時間座っても蒸れにくい素材であること
ぼくが今使っているのはオカムラのゲーミングチェアです。オカムラはオフィス家具の老舗で、長時間座ることを前提に設計されているので信頼感があります。価格は10万円ほどとかなり高いですが、「腰痛治療費」と比べたらずっと安い、という考え方で買いました。
予算をもう少し抑えたい場合は、バウヒュッテのゲーミングチェアも選択肢になります。バウヒュッテは日本人の体型を意識した設計で座面高の調整幅が広く、身長が低め・高めどちらの方にも対応しやすいのが特徴です。ぼくの妻も試しに座ってみて「これ意外と楽かも」と言っていました。ミドルモデルは4万円近くしますが、肘置きなしのエントリーモデルなら2万円ぐらいです。
ステップ2:デスクは「広さ」と「高さ」で選ぶ
デスクで後悔している人の話を聞くと、だいたい「狭かった」か「高さが合わなかった」のどちらかです。
天板の幅は最低でも120cm、できれば140cm以上あると、モニターを置いても手元のスペースが確保できます。ぼくは最初に90cmの安いデスクを買って、3ヶ月で後悔して買い替えました。あの3万円は返ってこない。
余裕があるなら「昇降デスク」も選択肢です。電動で高さを変えられるタイプで、立って作業できるのが特徴です。ぼくは午後2時くらいに眠くなるタイミングで立ち作業に切り替えるようにしたら、眠気がかなりマシになりました。これ、意外と大事で、体の不調のかなりの部分は「ずっと同じ姿勢でいること」が原因だったりします。
【ステップ3】ネット回線とWeb会議環境を整える
体の環境が整ったら、次は「仕事が止まらない」ための通信環境です。Web会議の途中で回線が落ちるほど恥ずかしいことはないです。ぼくは経験済みです。
有線LAN接続を最優先にする
Wi-Fiは便利ですが、Web会議や大きなファイルのやり取りが多い人は、有線LAN接続が圧倒的に安定します。ノートPCにLANポートがない場合は、USB変換アダプターを使えばOKです。数百円〜千円程度で買えます。
回線速度の目安としては、下り100Mbps・上り30Mbps以上あれば4K Web会議でも問題ないことがほとんどです。速度を測った事がない人は、 Fast.com や Speedtest で今すぐ計測できるので、試してみてください。
Webカメラとマイクはセットで見直す
ノートPCの内蔵カメラ・マイクで十分という人もいますが、ぼくの経験上、外付けのWebカメラとマイクに変えるだけで「この人ちゃんとしてる感」が上がります。クライアントへの印象にも関わるので、フリーランスには特に大事です。
ロジクールのWebカメラは解像度・画角ともにバランスが良く、在宅ワーカーに人気のブランドです。Amazonでも定番商品で2,500円ぐらいから手に入り、大金をかけずに環境が良くなるのでおすすめです。
【ステップ4・5】照明と音の環境を整える
ここは「やらなくても仕事はできる」けど、整えると集中力と目の疲れが全然違います。ぼくは後回しにしすぎて3年間損したな、と思っています。
ステップ4:モニターライトで目の疲れを減らす
部屋の照明だけで作業すると、モニターの輝度と周囲の明るさの差が大きくなって目が疲れます。モニターライトはモニターの上に引っかけるタイプのライトで、手元だけをムラなく照らしてくれます。画面への映り込みもないので、Web会議のときに顔が明るく見える副次効果もあります。
BenQのモニターライトはこのジャンルの定番で、明るさ・色温度をダイヤルで直感的に調整できます。ぼくが買ったのは3年以上前ですが、今も毎日使っています。
ステップ5:ノイズキャンセリングイヤホンで「音の環境」を作る
子どもがいる家庭では特に実感しますが、外部の音をシャットアウトできるかどうかで、集中の質がまったく変わります。ぼくは小2の息子がいるので、午後3時以降はノイズキャンセリングイヤホンがないと正直仕事になりません。
ソニーのノイズキャンセリングヘッドホンは、業界トップレベルのノイズキャンセリング性能を持ちながら長時間装着しても疲れにくい設計で、在宅ワーカーの間でも定評があります。ちょっとテンション上がりました、最初に買ったとき。「これ、世界が変わる」って思いました。
【ステップ6】作業スペースを「仕事の場所」として確立する
物理的な環境が整ったら、次は「空間のルール」を作ります。これが意外と見落とされがちなステップです。
ぼくがやってよかったと思うのは、以下の3つです。
- 仕事用デスクはご飯を食べたり漫画を読んだりしない「仕事専用」にする
- デスク周りに「仕事と関係ないもの」を置かない(スマホはなるべく手の届かない場所に)
- 終業時にデスクを片付けて「仕事終わり」を体に覚え込ませる
特に3つ目は、オンオフの切り替えが苦手な人に効きます。出社だと「会社を出た瞬間」が終わりのサインになりますが、在宅だとその境界線がないんですよね。デスクを片付けるという行動が、そのサインの代わりになります。
【ステップ7】環境が整ったら「習慣」を作って定着させる
正直、ここが一番難しいです。道具は買えば手に入りますが、習慣は自分で作るしかないので。でも逆に言うと、ここを乗り越えたらリモートワークの質が一段上がります。
「始業ルーティン」と「終業ルーティン」を決める
ぼくのルーティンはこんな感じです。
- 【始業】コーヒーを入れる→デスクに座る→その日のタスクをメモに書き出す(5分)
- 【終業】翌日のタスクをメモする→デスクを拭く→ノートPCを閉じる
これ、意外と大事で。「何かをしたら仕事が始まる・終わる」という条件付けを体に作ることで、気持ちの切り替えがスムーズになります。最初の1週間はきつかったですが、3週間続けたら自然にできるようになりました。
タスク管理ツールを1つに絞る
ぼくは Notion でその日のタスクと進捗を管理しています。シンプルな使い方しかしていませんが、「今日何をするか」が目に見えると、作業の迷いがなくなります。
ツールは何でもいいので「1つに絞ること」がポイントです。複数のツールを使い分けるようになると、どこに何が書いてあるかわからなくなって、管理コストが仕事の負荷になります。
よくある失敗パターンと、ぼくが実際にやらかしたこと
環境整備で失敗した話も書いておきます。読んでいる人が同じミスをしなくて済むように。
- 安い椅子で始めて腰を壊す(最初に書いた通り、ぼくがこれ)
- デスクを狭くして3ヶ月後に後悔して買い替え(2回お金がかかる)
- ガジェットを先に買いすぎて「習慣」を整えなかった(道具だけ良くても変わらない)
- ダイニングテーブルで1年以上作業して、生活と仕事の境界線がなくなった
- Wi-Fiだけで運用して、大事なWeb会議の最中に回線が落ちた
全部実体験です。まとめると、「体への投資を後回しにしない」「広さを妥協しない」「習慣を作ることを忘れない」この3つが大事だと思います。
まとめ:リモートワーク環境は「体→空間→通信→感覚→習慣」の順に整える
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 最初に整えるべきはチェア。ここをケチると体が壊れる(経験談)
- デスクは幅120cm以上・高さ調整できるものを選ぶ
- Web会議が多いなら有線LAN+外付けWebカメラ・マイクは必須
- 照明(モニターライト)とノイズキャンセリングで集中力が大きく変わる
- 「仕事専用スペース」を作り、始業・終業ルーティンで気持ちを切り替える
- ツールは1つに絞り、タスクを毎日見える化する
- 完璧を目指さず「できることから」が長続きのコツ
で、結論から言うと、リモートワーク環境整備に「完成」はないと思います。在宅6年のぼくも今も少しずつ変えています。まず「今日できる1つ」から始めてみてください。チェアを変えるだけでも、明日の仕事が変わります。

