SIerからWeb系転職で変わった5つのこと【実体験】

「SIerからWeb系に転職したい。でも、実際どれくらい違うの?失敗しない?」——そんなモヤモヤ、ぼくもずっと抱えていました。ぼくは10年間大手SIerで働いたあと、Webベンチャーへ転職し、今はフリーランスとして活動しています。この記事では、SIerからWeb系への転職でリアルに変わること・準備すべきこと・よくある失敗をぼく自身の体験をもとに全部お伝えします。

本記事の要約

・SIerとWeb系は「文化・スピード・技術スタック」が根本から違う
・転職前にポートフォリオ作成とモダン技術のキャッチアップが必須
・年収は最初下がる場合も多いが、伸びしろは大きい
・転職エージェントはWeb系専門を使うのが正解
・「なぜWeb系?」の言語化ができれば面接突破率は跳ね上がる
タケPM
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タケPM

SIerからフリーランスPMへ転身。リモートワーク・転職・副業のリアルな話を体験ベースで発信しています。

そもそもSIerとWeb系、何がどう違うの?

転職を考える前に、まずここを正確に理解しておかないと「思ってたのと違う」になります。ぼくも転職前にちゃんと把握できていなくて、最初の3ヶ月はカルチャーショックの連続でした。

SIerの特徴をおさらい

SIer(システムインテグレーター)とは、顧客企業から依頼を受けてシステムを開発・納品する会社のことです。わかりやすく言うと「お客さんのために作るシステム屋さん」ですね。

SIerの現場はこんな特徴があります。

  • プロジェクト単位で動き、要件定義〜納品まで数ヶ月〜数年かかる
  • ウォーターフォール開発(工程を順番に進める方式)が主流
  • 稟議や承認フローが多く、意思決定が遅い
  • 顧客折衝・ドキュメント作成・管理業務が多い
  • Javaや.NETなど、比較的古めの技術スタックを使う傾向

Web系の特徴

Web系企業とは、自社でWebサービスやアプリを開発・運営している会社のことです。メルカリ・freee・SmartHRのような企業が典型例です。「自分たちのプロダクトを自分たちで作り続ける」のが大きな違いです。

  • アジャイル・スクラム開発(短いサイクルで改善を繰り返す方式)が主流
  • 意思決定が速く、数日〜数週間でリリースされることも
  • GitHub・Slack・Notionなど最新ツールを積極的に使う
  • React・Go・TypeScriptなどモダンな技術スタックが多い
  • エンジニアが技術的な意思決定に関われる機会が多い

ポイント
SIerは「作って納品する仕事」、Web系は「作り続ける仕事」。この根本的な違いが、働き方・文化・技術のすべてに影響しています。

SIerからWeb系に転職して、実際どんなことが変わった?

ここからが本題です。ぼく自身が転職後に「あ、こんなに違うんだ」と実感した変化を5つにまとめました。きれいごとなしに書きます。

①仕事のスピード感が段違い

SIer時代は「この仕様変更、上に確認して来週また話しましょう」が普通でした。Web系に転職してすぐ驚いたのは、Slackで「やりましょう」と決まったら翌日には実装が始まっているスピード感です。最初は正直ついていくのが必死でした。

②ドキュメントより「動くもの」が優先される

SIerでは詳細設計書・テスト仕様書など、大量のドキュメントを書くのが当たり前でした。Web系ではアジャイル開発の文化のもと、「まず動かしてみてフィードバックをもらう」が基本です。完璧なドキュメントより、速く試すことが重視されます。これはぼくにとってはむしろ楽になった部分でした。

③技術の新陳代謝が速い

Web系では技術トレンドの変化がとにかく速いです。転職前にReactを勉強したと思ったら、現場ではすでにNext.jsが標準になっていた、なんてことはよくあります。自分で継続的に学び続ける意欲がないと、じわじわ置いていかれます。これはSIerとの一番の文化的な違いだと思います。

④リモートワーク・フレックスが当たり前になった

SIer時代は客先常駐(お客さんのオフィスで働く形態)が多く、リモートはほぼゼロでした。Web系は、特にコロナ以降フルリモート・フレックス勤務が一般的になっています。ぼくが転職したのはフルリモートがまだ珍しかった時代ですが、それでも週2〜3日は在宅でした。今のぼくの完全在宅生活はここがスタートです。

⑤年収は最初下がる場合がある(でも伸びしろが大きい)

これが一番気になる人が多いと思います。正直に言うと、転職直後は年収が50〜100万円ほど下がるケースもあります。ぼくも最初の転職では年収がやや下がりました。ただ、Web系はスキルと実績が評価されやすく、1〜3年でしっかり巻き返せます。ぼくは転職後3年でSIer時代の最高年収を超えました。

注意
「Web系は給料が高い」というイメージだけで転職すると、入社直後の年収ダウンにショックを受ける人も。事前に覚悟と計画を持っておきましょう。

転職前に必ずやっておくべき準備3つ

「転職したい!」と思ったら、すぐ求人を探すより先にやるべきことがあります。ぼくの転職経験と、その後PMとして関わった採用の現場から言える「本当に必要な準備」を紹介します。

①ポートフォリオを作る

ポートフォリオとは、自分が作ったWebアプリやサービスをまとめた作品集のことです。Web系の採用では「何を作れるか」が最重要視されます。「SIerでずっとJavaを書いてました」より、「GitHubにコードを公開しています」「こんなWebアプリを個人で作りました」のほうが断然評価されます。

ぼくが転職前に作ったのはシンプルなTodoアプリとポートフォリオサイトだけでしたが、それでも「自走できる人」という印象を与えられました。完成度より「ちゃんと動くものを作って公開した」という事実が大事です。

②モダンな技術スタックをかじっておく

Web系でよく使われる技術を一通り体験しておきましょう。全部マスターする必要はありません。「触ったことがある」「基礎的な使い方はわかる」レベルで十分です。

  • フロントエンド:JavaScript / TypeScript / React(Webページの見た目を作る技術)
  • バックエンド:Node.js / Python / Go(サーバー側の処理を担う技術)
  • インフラ:AWS / GCP の基礎(サーバーやデータベースを動かすクラウド環境)
  • バージョン管理:Git / GitHub(コードの変更履歴を管理するツール)
  • CI/CD:GitHub Actions など(コードを自動テスト・デプロイする仕組み)

③「なぜWeb系に転職したいか」を言語化する

これが一番地味で、一番大事です。面接では必ずと言っていいほど「なぜSIerからWeb系へ?」と聞かれます。「SIerがつらかったから」はNGで、「Web系でこういうことをやりたい」というポジティブな動機を語れるかどうかが勝負どころです。

ぼくの場合は「自社プロダクトを持つ会社でユーザーフィードバックを直接受けながら開発したい」という軸を作りました。この一言があるだけで面接の説得力がまるで変わります。

転職活動の進め方:エージェント・媒体の選び方

準備ができたら、実際に転職活動を動かします。SIer時代に使っていた転職エージェントをそのまま使うのは、実はあまりおすすめしません。

Web系専門・IT特化の転職サービスを使う

大手総合エージェントだとWeb系企業の求人に詳しくないアドバイザーが担当になることがあります。レバテックキャリア・Green・Findy・転職ドラフトといったIT・Web系に特化したサービスを使うのが正解です。担当者がWeb系企業の実情をよく知っているので、ミスマッチが減ります。

スカウト型サービスも活用する

ポートフォリオやGitHubを整えた状態でスカウト型サービスに登録しておくと、企業側からアプローチが来ることがあります。ぼくの周りでも「気づいたら面白い会社からスカウトが来ていた」という転職者が増えています。受け身で待ちながらも情報収集できるので、転職を急いでいない段階から登録だけしておくのがおすすめです。

SIerからWeb系転職でよくある失敗パターン

ぼくが見てきた中で「あー、これ失敗するパターンだな」と思ったケースを正直に共有します。同じ轍を踏まないために読んでおいてください。

失敗①:技術力だけを磨いて動機を磨かなかった

半年かけてReactを勉強して、いざ面接へ。でも「なぜWeb系なんですか?」に答えられなくて落ちた——このパターンが意外と多いです。技術の準備と同じくらい、「自分がWeb系で何をしたいか」のストーリー作りに時間をかけてほしいです。

失敗②:年収交渉を最初から諦めた

「Web系は最初年収が下がるものだから」と思い込んで交渉しなかった結果、後から同期が高い年収で入っていたことを知ってモヤモヤ——これも聞いたことがある失敗です。提示された年収はあくまで「最初の数字」です。スキルと実績を正確に伝えれば、交渉の余地はあります。

失敗③:Web系を「SIerより楽」だと思って入った

客先常駐や長時間労働に疲れてWeb系に逃げるように転職すると、スピード感・自走力・継続学習の文化についていけずに消耗することがあります。「楽になりたい」ではなく「こういうことをやりたい」という軸で転職する人のほうが長続きします。

注意
「SIerが嫌だからWeb系」という逃げの転職は、入社後に「こんなはずじゃなかった」になりがちです。ポジティブな動機を必ず作りましょう。

SIer経験はWeb系でもちゃんと活きる

「SIer経験なんてWeb系では使えないんじゃ…」と不安になっている人、それは違います。ぼく自身、転職後にSIer時代のスキルが何度も役に立ちました。

Web系ベンチャーは、技術力は高くても「プロジェクト管理・顧客折衝・ドキュメント整備」が弱いことがよくあります。そこにSIerで培った「段取り力」「要件定義力」「リスク管理の発想」は驚くほど刺さります。ぼくがPMとしてのキャリアを築けたのも、SIer時代の経験があったからです。

ポイント
SIer経験者がWeb系で重宝されるスキル:要件整理・スケジュール管理・ステークホルダーとの調整・品質への意識。「使えない経験」ではなく「稀少な強み」として売り出しましょう。

まとめ:SIerからWeb系転職、後悔しないためのチェックリスト

ここまで読んでくれてありがとうございます。最後に要点を整理します。

  • SIerとWeb系は「文化・スピード・技術スタック」の根本が違う。違いを正確に理解してから動こう
  • 転職前の準備は「ポートフォリオ作成」「モダン技術の基礎習得」「動機の言語化」の3本柱
  • 転職エージェントはIT・Web系専門サービスを使うのが失敗しにくい
  • SIer経験は「使えない経験」ではなく、Web系では稀少な強みになる
  • 年収は最初下がることもあるが、スキルと実績次第で十分に伸ばせる

ぼくが10年かけてSIerで積んだ経験は、Web系に移ってから本当に活きました。「今さら遅い」はないと思っています。まず一歩として、IT・Web系専門の転職サービスに登録して求人を眺めてみるところから始めてみてください。動いてみると、想像より景色が開けますよ。

この記事を書いた人 タケPM

タケPM

新卒でSIerに入社後、Web系企業への転職を経て、現在はフリーランスのプロジェクトマネージャーとして複数の案件を掛け持ちしています。リモートワーク歴は5年以上。転職・フリーランス転向・リモートワークと、自分が経験してきたことをそのまま書いています。きれいに整理された情報より、泥臭いリアルを優先して発信するのがモットーです。

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